最近は少年サッカーでも、1対1の場面や相手に囲まれた場面で積極的にドリブルで勝負を仕掛けて、大人顔負けのフェイントテクニックを魅せる子もいます。
子供達もそれだけ高度なテクニックを見る機会が増えた事が考えられます。
子供達は「うまい」、「すごい」と思った事にすぐ挑戦しようとします。
少年サッカーにおいても9歳から12歳というのは「ゴールデンエイジ」と言われ、見たものや経験した事を自分のものにして、どんどん成長する年代でもあります。
このため練習からいろいろな挑戦をする事は、とても良い事です。
でも、難しい足技を使ったフェイントなどは簡単にはできないし、試合で使うためには時間をかけて練習しなければいけません。
しかし、サッカーは足技だけではなく、体全体を使って相手を抜き去る事もできます。
地味なフェイントほど役に立つ!
足技を華麗に魅せる「シザース」、「エラシコ」、「ルーレット」などたくさんのフェイントも決まればかっこいいですが、逆にミスをする可能性もあります。
少年サッカーもそうですが、どうしても魅せるプレーに惹かれてしまいますが、地味?でもミスが少ない方が試合では有効なのです。
重心移動の「マシューズ」や「キックフェイント」は体の動きを大きく見せる事で相手の隙を作り抜いていくフェイントです。
このフェイントは華麗な足技は使わず体の動きだけなのでボールコントロールをミスする事もあまりないフェイントです。
他にも少しの体の動きで相手を抜く事ができるフェイントもあります。
例えば、1対1の場面で相手と向き合っている時に、目線を逸らしたり頭を違う方に向けたりすると相手もつられて目を逸らしてしまいます。
その瞬間に目を逸らした逆方向にドリブルを仕掛けると相手は対応が遅れ、そこにうまく身体を入れる事で相手を抜いていく事ができます。
同じように上半身だけを左右どちらかに動かして、相手が動いた逆の方に仕掛けるフェイントもあります。
そして、最も簡単なのはスピードの緩急だけで抜く方法もあります。
トップスピードで相手に近づき、相手の前でスピードを緩めると相手もそのゆっくりしたスピードに合わせて対応しようとします。
その瞬間にまたスピードを上げて抜いていくというシンプルな方法です。
意外と大切な上半身の使い方!
やはりフェイントは足技に注目を集めますが、このように足技を使わなくても相手と勝負する方法はたくさんあります。
そして、足技フェイントやその他のフェイントもそうですが、実は上半身の使い方はとても重要です。
足技にしても上半身をしっかりトレーニングしていないとフェイントを仕掛ける時に体の芯(体幹)がブレてしまい、うまくフェイントを仕掛ける事ができません。
相手を抜く際も相手に上半身を当てて自分のコースを作ったり、上半身を相手とボールの間で壁にする事でボールのキープをしたりします。
フェイントはドリブルをしながら動きを入れなければいけないので、上半身の使い方、トレーニングは必要になってきます。
とは言っても少年サッカーにおいてはハードな上半身のトレーニングは必要ありません。
練習の中で例えば、アップの1つとして上半身(肩と肩)をぶつける練習やゲーム感覚でケンケンで手を使わないで押し相撲をしたりする事で楽しく上半身を鍛える事ができると思います。
まとめ
少年サッカーにおいても華麗なフェイントには憧れます。
もちろんどんどん挑戦してうまくなって欲しいですが、その他にも足技だけではなく、たくさんのフェイントがあります。
そのどれもが上半身のバランスが必要で、フェイント成功のカギを握っています。
少年サッカーにおいては筋トレをして無理に上半身を鍛える必要はないですが、練習の中で楽しみながら自然とトレーニングしていけたらいいですね。